新人看護師がパワハラに悩むというのはよく聞く話ですよね。
「新人看護師はパワハラのターゲットにされやすいって聞くし、我慢するしかないよね…」
「悪いのは仕事ができない新人看護師の私。だからパワハラを受けるのも仕方ないよね…」
確かに、新人看護師は一番弱い立場。
何もかも先輩看護師と比べれば、自分が劣っていると感じてしまうのも無理はありません。
だから、悪いのはあくまで自分。
新人看護師がパワハラのターゲットになりやすいなら、この状況も受け入れるしかないと思い込んでしまうのでしょう。
でも、それは違うんです。
悪いのは、パワハラを受ける側の新人看護師ではありません。
では、一体誰が悪いのか?
そして、新人看護師がパワハラを受けた場合、どんな対処法があるのか?
今回は、この2点を中心にご紹介します。
もう、仕方ないなんて諦める必要もありませんし、我慢する必要もありませんよ!
新人看護師がパワハラを受けやすい2つの理由とは?
新人看護師がパワハラのターゲットになりやすいというのは、悲しいことに事実です。
ナゼなのか?
理由は大きくわけて2つあります。
①新人看護師は指導を受ける弱い立場にあるから
新人看護師は、常に先輩看護師の指導を受ける立場にありますよね。
教える側も、「新人看護師だから最初は仕事ができなくて当然!」と思っていたはず。
でも、自分の指導通りに新人看護師が結果を出せなければ、「私はちゃんと教えたのに!なんでこんなこともできないんだ!」となるわけです。
そして、『新人看護師ができるようになるにはどうしたら良いのか?』また試行錯誤します。
その結果、言葉尻が強くなってしまったり、どんどん新人看護師に求めるものが多くなったり…
もちろん、これがパワハラという認識はありません。
一方指導を受けている側の新人看護師はというと…
「また怒られた…」
「なんて私は仕事ができない看護師なんだろう…」
「先輩怖い…」
こんなふうに精神的ダメージだけが蓄積していきます。
でも、あくまで新人看護師は弱い立場。
言い返すことも今の自分の感情を打ち明けることもせず、ひたすら我慢するしかありません。
新人看護師から期待している反応がなければ、教える側の指導はさらにエスカレート。
いつしか感情任せのパワハラに変わってしまうというわけですね。
②憂さ晴らしをしたい意地悪看護師が存在するから
いつの時代も、そしてどんな職場にも意地悪看護師はいるものです。
「新人看護師なんだから、雑用は全部やって当然でしょ?」
「新人看護師なんだから、口答えなんて絶対ダメ!」
新人看護師という弱い存在の上に立っているという優越感に浸ることで、自分自身の存在価値を見出そうとするわけですね。
もちろんこれは、立派なパワハラです。
新人看護師のパワハラ問題は、決してあなたが悪いわけではない!
新人看護師がパワハラを受けやすい理由をご紹介しました。
では、新人看護師がパワハラを受けるのは仕方ないのか?
いいえ。
仕方ないなんてことはありませんし、悪いのはあなたではありません。
じゃあ、一体誰が悪い?
それはもちろんパワハラをしている側!
意地悪で新人看護師にパワハラをする看護師はもってのほかですが、指導という名目をエスカレートさせ、パワハラに変えてしまった教える側がとにかく悪いんです。
新人看護師の育つペースは、人それぞれ。
情報を与えれば与えるほど育つ新人看護師もいれば、ゆっくり見守るスタイルの方が育つ新人看護師もいます。
指導という名目をパワハラに変えてしまったのは、教える側がその新人看護師の特性を見抜くことができず、とにかく結果を出すことを求めてしまったから。
人間ですから、感情が先立つこともあるでしょう。
でも、それを弱い立場にある新人看護師にぶつけるのはお門違いです。
だって、新人看護師が力を発揮できないのは、教える側の力量不足のせいなんですから。
だから、あなたは決して悪くありませんよ!
新人看護師がパワハラを受けた場合、どんな対処法があるの?
新人看護師のパワハラ問題は、決してあなたが悪いわけではない!
「少し気が楽になった!」
「…とは言うものの、新人看護師の私に対処する方法なんてないよね?」
もちろんそんなことはありません。
対処法はありますよ!
上司または信頼できる身近な先輩看護師に相談する
一番上の上司といえば、師長ですよね。
親身になって相談に乗ってくれる師長なら良いですが、そうではない場合、まずは自分にとって身近な先輩看護師に相談するようにしましょう。
なぜなら、師長は部署内のトップです。
一人の看護師だけの味方をするわけにはいかない立場。
だから、100%あなただけの味方にはなってくれません。
そして、身近な先輩看護師と言えば、プリセプターですよね。
プリセプターがパワハラをしている場合は、主任に相談してみてください。
とにかく、自分にとって身近&師長に近い存在の信頼できる先輩を選ぶことが大切。
最も問題の解決能力がある師長との架け橋にその先輩がなってくれれば、部署内でパワハラ問題が解決する可能性は高くなります。
ただ…
プリセプターもダメ。
主任もダメ。
おまけに、師長もお話ならない。
こんな状況がないとは限りません。
その場合は、部署を飛び越えて看護部長に相談です。
ただ、看護部長まで話が及んでしまえば、師長の面目は丸潰れ。
その後、働きにくくなる可能性は高くなりますから、行動は慎重にするようにして下さいね。
労働組合や労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談する
職場の組織ぐるみでパワハラが横行している場合、あなたを救ってくれる人は誰もいないことになります。
その場合は、労働組合や労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談するのも一つの手段。
でも、相談することでアドバイスを貰えることはあっても、根本解決に至る可能性は極めて低いです。
それだけ、職場の体制というのは強固なもの。
しかも、万が一職場側に指導が入った場合、働きにくくなる可能性大!
こちらも、行動は慎重に起こす必要がありそうですね。
転職する
新人看護師がパワハラを受けた場合、上司に相談して部署内で解決できないのであれば、転職するという道が一番オススメです。
新人看護師の転職となると、なんとなく『逃げ』のような気持ちになってしまう人も多いかもしれませんね。
でも、職場の体制はなかなか変わるものではありませんし、勇気を出して行動を起こした結果働きづらくなってしまえば、結局あなたは我慢するしかなくなります。
今は看護師不足の時代。
新人看護師を大切に育ててようと奮闘している職場は山ほどありますよ。
転職は『逃げ』ではなく、自分の新しい道を切り開くための『手段』。
ただ、新人看護師の転職となると不安も多いでしょう。
そんな時は、看護師転職コンサルタントを活用してみて下さい。
あなたの今の悩みを親身になって聞いてくれますし、新人看護師のパワハラ問題に熱心に取り組んでいる職場も紹介してくれますからオススメですよ!