看護師が試用期間中に即時退職したいとなると、なんとなく無理そうな気がしますよね。
「試用期間とは言え、一応雇われたわけだし…即時退職なんて諦めるしかないでしょ…」
確かにバックレでもしない限り、不可能そうな気がしてしまうお気持ちもわかります。
でも実は、看護師が試用期間中に即時退職できる方法があるんです。
しかも、その手段は1つじゃない!
どのような方法があるのかご紹介しましょう。
看護師が試用期間中に即時退職する場合、立ちはだかる法律の壁とは?
看護師が試用期間中に即時退職するとなると、まず法律的な問題が壁として立ちはだかります。
当然ながら試用期間とは言え、雇用契約を結んでいる以上、「辞めたいので明日から出勤しませ〜ん!」とはいかないわけです。
民法627条1項の定めでは、時給や日給で働いている人は、『退職する2週間前までに退職の申し入れをする必要がある』とされています。
さらに、民法627条2項の定めでは、月給制で働いている人は、解約の申入れは次期以後についてすることができるが、当期の前半にしなければならないとされています。
つまり、月の前半に退職の意思を伝えれば月末に辞めることができますが、月の後半に退職の意思を伝えると翌月の月末まで辞めることができない可能性があるということ。
しかも、職場には就業規則というものが存在しますよね。
もしもそこに、『退職する場合は、1ヶ月以上前に申請すること』なんて記載があった日には、さらに即時退職からは遠ざかってしまうわけです。
「ほらね〜やっぱり試用期間中だからって、即時退職なんて無理なんじゃん!」
大丈夫です。
安心してください。
試用期間中の看護師が即時退職できる方法はある!
今回ご紹介するのは、3つの手段です。
選択肢が3つもあるとなれば、もう不可能なんて諦める必要はなさそうな気がしてきませんか?
まだまだ諦めるのは早いですよ!
看護師が試用期間中に即時退職する3つの手段とは?
看護師が試用期間中に即時退職する3つの手段をご紹介しましょう。
契約内容と実際の労働条件との違いを探す
契約内容と労働条件が違うというのは、特にブラック病院ではよく聞くことですよね。
でもこれは、契約違反になる可能性が高い!
例えば…
契約内容 実際の労働条件
基本給30万円 基本給25万円
有給休暇取得率100% 有給休暇取得率0%
残業月10時間以内 残業月15時間以上
完全週休2日制 4週6休
労働基準法15条2項の定めによると、『契約内容と労働条件が違う場合は、即時に契約解除が可能』とされています。
ただ、「これって明らかに契約違反ですよね!辞めさせて頂きます!」と言い出せる勇気のある看護師は少ないはず。
この場合は、労働基準監督署に相談すると話が早いですよ!
即時退職できるように上司にお願いする
実は、職場側のOKがあれば即時退職は可能です。
ただ、上司の了解を得るにはかなりの労力がかかることは覚悟しなくてはなりません。
上司からすれば、人手不足のこのご時世で試用期間中とは言え、看護師一人が辞めてしまうわけですから、引き止める気はマンマンのはず。
ここでポイントになるのが、即時退職したい理由です。
嘘でもやむを得ない理由であることを伝えましょう。
家庭の事情であれば、プライベートなことですから上司も強い引き止めをしにくいでしょう。
ただ、「嘘をついて後でバレたら…実際やむを得ない理由なんてないしな…」という人もいますよね。
この場合、違う理由で退職の意思を伝えなくてはなりません。
円満退職するには、とにかく職場側を非難しないことが大切。
自分の能力不足や仕事についていけないなど、あくまで自分側に問題があるというアピールをすると良いでしょう。
この場合は強い引き止めもありえますが、断固として自分側の問題で無理だというスタンスを貫くことがポイント!
即時退職の意志を曲げないことが重要になるということですね。
試用期間14日以内に解雇される
労働基準法第21条の定めによると、『試用期間14日以内であれば、会社は即日解雇が可能』とされています。
つまり、入職して14日以内であれば、「あなた明日から来なくていいから!」と言い渡されることができれば即時退職ができるということです。
「即時解雇されるほどムチャクチャなことすればイイってこと?」と勘違いしてしまいそうですが、この方法はオススメできません。
あくまで試用期間中に即時解雇されるための一手段。
私が以前働いていた病院で、まさに試用期間中に即時解雇された同僚がいました。
彼女は、まだ20代にも関わらずブランク4年でほとんど臨床経験なし。
新人時代いじめにあったことが原因で引きこもりになったんだとか。
ようやく看護師として復職しようと転職してきましたが、まぁ〜ムチャクチャでした。
一度も遅刻せずに出勤したことはありません。
「こんなに朝早く起きる生活してなかったもので…」
なんじゃその言い訳はー!
…とは思ったものの、他の看護師たちも引きこもった経緯を聞かされていたので我慢。
でも、仕事に来たところで特に何もしません。
ただ、患者様とお話をして帰る毎日。
もちろん指導もされます。
すると…いない。
どこにもいない。
そうです、勝手に帰ってしまうという有様。
当然ながら、試用期間中に即時解雇されました。
看護師は案外狭い世界で生きているものです。
噂が噂を呼び、次の就職に響かないとも限りませんから、非道徳的な考えや行動は起こさない方がよさそうですね。
看護師が試用期間中に即時退職した後は転職コンサルタントを活用しよう!
看護師が試用期間中に即時退職が出来た場合、次なる問題は転職先。
「試用期間中とは言え、即時退職した看護師を雇ってくれる職場なんてあるのかな…」
「もし、転職先が即時退職した職場と同じような悩みを抱える職場だったらどうしよう…」
そんな時に心強い味方となってくれるのが、看護師転職コンサルタントです。
これまでの実績から、前職を試用期間中に即時退職した経歴でも採用してくれる職場情報にも詳しい!
また、即時退職するに至ったあなたの悩みを解決できるような職場も紹介してくれるでしょう。
できれば長く勤めたいと願うのは当然のこと。
転職コンサルタントを活用すれば、あなたのそんな願いもきっと叶うはず!
ぜひ一度活用してみて下さいね。